総合病院歯科口腔外科で働く歯科衛生士

お悩み解決

※当記事は、個人的体験をもとにご紹介していますが、一部リンクにはアフィリエイト広告が含まれる場合があります。

現在、私は、総合病院の歯科口腔外科で歯科衛生士として働いています。

歯科衛生士の9割が、街の歯医者さんで働いているそうで、
実際、私もまさか総合病院の歯科口腔外科で働くことになるとは思ってもいませんでした。

歯科口腔外科の歯科衛生士って何をしているの?
一般歯科と仕事の内容はどう違うの?
など、総合病院の歯科口腔外科での勤務を検討されている歯科衛生士の方のお役に立てればと思います。

こちらに記載することはあくまでも私が働いている病院のことです。
病院によっては異なることも多いと思いますので、あくまでも参考程度にしてください。

一般歯科との違い

器具の消毒、滅菌作業はしない

病院内で一括で、消毒・滅菌作業を行ってくれる部門があるので、器具は分類しておくだけでおしまいです。もちろん、会計作業などもありませんし、スクラブやタオル類の洗濯なども行いません。

電話は、初診予約は予約センターがとってくれます。急患や予約変更程度の電話が回ってくるので、頻度も少ないです。

正直、細々した雑務がないのは大変ありがたいです。

一般処置はほとんどしない

 病院歯科では、健康な方の一般処置は行っておりません。一般処置を行うことがあるとすれば、有病者の方や極度の歯科恐怖症の方です。

また開業医さんの方が数をこなされているので、一般処置に関しては上手なDrが多いと思います。

メインは親知らずの難抜歯のアシスタント

 地域の歯科医院では、下顎の神経に近い親知らずの抜歯を近くの大きい病院に送ることがあると思います。総合病院は、その受け入れ先になっています。

以前は、紹介状を持ってきて、そのまま当日抜歯をしている病院もあったようですが、今は医療安全の観点から当日抜歯は行わず、初回来院時に親知らずの状態と、健康状態の確認を行い、次回抜歯という病院がほとんどです。

他にも、有病者の抜歯や粘膜の病変の切除など、さまざまな外科処置のアシスタントを行います。

他の科の手術前の口腔内の確認

 ガンや骨折など他の科で全身麻酔の手術を受けられる方のお口の中の状態を確認する業務もあります。

お口の中に動揺歯があると、手術で全身麻酔をかける際、お口から器具を入れて、お薬で自発呼吸を止め、直接肺の方に空気を送り込んでいきます。

その時に、動揺歯が抜け落ちると危険でしたり、口腔内の汚れを肺の方に送り込んで、術後肺炎を起こしてしまうことを防ぐために行っています。

歯科衛生士は開業医ほど口腔衛生処置を行わない

 総合病院の歯科を受診するにあたり、かかりつけ歯科から紹介状が基本的には必要です。

そのためほとんどの方に、いつもかかられている歯医者さんがあります。

かかりつけでできることはかかりつけで行い、紹介状で依頼されたことを総合病院で行うので、口腔衛生処置も、ほとんど行うことがありません。

口腔衛生処置を行うのは入院中の方の方が多いです。
しかし病棟で看護師さんが口腔内のお掃除を行ってくれているため、私たちは病棟から依頼があった汚染が強い方や、誤嚥性肺炎のリスクがある方のみの対応をしています。

病院歯科で働くメリット

福利厚生が手厚い

 一番衝撃的だったのが、福利厚生です。もちろん有給は付きますし、しっかり使えます。

現在私は、非常勤という勤務形態をとっています。常勤さんほど多くはないですが夏と冬にボーナスも付きます。

勤務日数にもよりますが、社会保険にも加入できます。

ユニフォームの支給も手厚いですし、何よりもロッカーが広い!

開業医さんの時は、学校の教科書を入れておくような小さめのロッカーを2人で使っていましたが、今は掃除道具が入るような縦長の大きなロッカーを1人で使わせてもらっています。

アポイントがゆったりしている

 開業医さんは、忙しいところだと15分に1人治療する感じだと思います。

忙しくなって医療事故を起こすことがよくないので、そこまでぎゅうぎゅうなアポイントは入れません。

土日、祝日休み

 これは、総合病院にもよるのかと思いますが、私が働いているところはありがたいことに、土日、祝日休みのため、家族と過ごす時間がしっかり取れます。

勤務時間が 8:30から17:00

 一般歯科さんだと、始業時刻が早くても9時、就業時刻も、早くて18時とか19時とかだと思います。

これも多少病院によって異なるとは思いますが、比較的、早めに始まり早めに終わるところが多いです。
現在、私は常勤ではなく、非常勤という勤務形態をとっているため、残業はなくほぼ定時で帰ることができています。
常勤の方は、遅いと19時とか20時くらいまで残ることもあるようです。

お昼休みの時間が1時間

 開業医さんだと、お昼休憩が2、3時間で長いところが多いですよね。ママ衛生士的にはこの時間が悩ましいところだと思います。そんなに休憩いらないから速く帰りたい!!

その点、病院歯科は1時間なので本当にありがたいです。

総合病院で働くデメリット

 デメリットというほどのものはほとんどありませんが、ちょっと大変な点、知っておいた方が良い点について記載します。

お盆休みがない

 働き始めた時に驚きましたが、基本的に総合病院や大学病院などは、お盆休みがないのが基本のようです。

ただし、夏季休暇は5日あり、希望を出して自分の好きなところで取得することができます。もちろん、他の方との、お休みのバランスはあるので、譲り合いながらになります。

インシデントや医療事故には厳しい

 厳しいというのは、咎められるとか怒られるというわけではなく、ミスを起こしてしまった場合に、なぜ起きたのかということを上司に報告し、レポートを提出して、情報共有を行うということです。

病院として、大きな事故を起こさないための仕組みであり、情報共有してもらえるので、どんなことに気をつければ良いか、具体的にわかり良いシステムだと思います。

個人的に一番辛かったことは・・・

 結局のところ、人間関係が1番の問題点になるところだと思います。
入った当初は、厳しい先生に辛辣な言葉を浴びせられて落ち込んだり、環境にうまく馴染めなかったり、思うように仕事ができなかったり、結構辛かったです。

幸いなことに私は、今は人間関係に恵まれており、本当に助かっています。

先生や他のスタッフも人間なので、合う合わないはありますが、環境としては最高なので上手くやっていくしかないと思い割り切っています。

興味のある方は調べてみて

いかがでしたか。

病院歯科の求人は数も少ないです。
またグッピーとかクオキャリアなどにはあまり載っていることがなく、病院自体のホームページでの募集が多いです。

ぜひ興味のある方は、近くの大きな病院のホームページで求人情報などを調べてみてください。

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